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中小企業でもできた!卸小売業の在庫管理DX 最新実例 | ResorTech Okinawa
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BEFORE & AFTER

POS(※1)レジと販売管理システムを導入していたが、在庫管理には手作業が発生して負担が大きく、二重発注や品切れも起きていた
  • uERP(ユーイーアールピー)(※2)の導入で、発注・販売・在庫の管理がスムーズに。棚卸しにかかる時間は30時間削減され、顧客への在庫案内もスピーディーになって喜ばれた
※1 POS=Points of Sales(販売時点情報管理)。商品を販売した時点で売上が管理され、いつ、どの商品がどれだけ売れたかなどを把握できる
※2 uREP=合同会社Aquasys(アクアシス)が提供する業務統合システム。販売管理、在庫管理、発注管理など個別の管理業務を統括・管理することで、スピーディーな業務を後押しする

約7万商品の在庫管理で起きた手入力の限界

自転車と関連する部品・付属品を扱う株式会社もりお・沖縄は、卸小売業を営む社員数5名の会社です。沖縄市で販売店「サイクル館」を2店舗経営し、企業への卸売も行っています。

取り扱う商品は約7万点。部品を交換すれば長く乗り続けられる自転車の強みを活かすため、いつでも部品交換のニーズに応えられるよう、商品を豊富に取り揃えています。アイテムごとに在庫状況を把握する煩雑さを解消するため、仕入れ・販売・在庫までを一気通貫で管理できるシステムの導入へと踏み切りました。

社長の指名を受けてITツールの導入を担当したのは、営業部長の山内芳彦(やまうちよしひこ)さん。店長として店頭に立ちながら在庫管理も担当していた当時の状況について教えていただきました。

営業部長でITシステムの導入を担当した山内芳彦さん

「日々の販売個数を把握する目的でPOSレジと販売管理システムを導入したものの、販売数と在庫数の管理システムが連動しておらず、売れた分どれだけ在庫が減ったのか、今、店舗や倉庫にどれだけ在庫があるのかといったことは3カ月に一度の棚卸しでしか把握できませんでした」

修理やメンテナンスに対応できるよう、細かい部品も揃えている

「一つ一つ品番を確認して商品を数え、紙の台帳に記録していました。スタッフを増員し、残業しても、店舗運営の合間に行っていた一連の作業に1~2週間、約40時間かかっていたんです。人手も時間も要するため、実施できるのは3カ月に1度。在庫の把握は常に現状から遅れ、商品ごとに異なる利益率を反映した利益の算出も棚卸しのタイミングで行っていたため、せっかく整理した情報を経営に活かせていませんでした」

在庫状況をリアルタイムで把握できないという課題は、店舗での顧客対応にも影響を及ぼしました。

「店頭にない商品についてお客様から問い合わせがあった際は、まず本社の倉庫へ連絡。電話を受けた社員が台帳を手に、該当商品が保管されている棚を直接見て確認していました。社内用の管理番号や『どこのブランドのこの型番のこのアイテムの黄色』といった説明で在庫の有無を確認したい商品を特定しようとすると、社員間の商品知識や認識の違いが原因で、目的の商品になかなかたどり着けないんです。その結果、お客様を長時間お待たせしてしまうこともありました」

さらに、2つの店舗と本社倉庫から個別に製造元へ発注することもあったため、二重発注や過剰在庫も発生していました。

本社倉庫の1階部分。2階でも部品や自転車をストックしている

棚卸しの度に発生する増員・残業や在庫照会時間の長さ、二重発注や過剰在庫といったさまざまな課題。これらをまとめて解決するため、在庫を効率的にリアルタイムで正確に把握するITツールの導入を決めました。

こまめな棚卸しが可能に。スピーディーに売れ筋把握顧客満足度も向上

まず導入したのは、業務統合システム「uERP」。部門や業務ごとに管理するデータを一つに統合するシステムで、プロセスや情報を会社全体で共有することができます。

株式会社もりお・沖縄では、部品の仕入れ先67社と商品の情報を全てクラウド上に登録し、uERPによって仕入れ・販売・在庫のデータを一元化。部門ごとに区切られていた情報を横断的に管理し、商品の動向と在庫状況をリアルタイムで把握できるようになりました。

「どの店舗で、いつ、どの商品が売れたのか、システム上で情報が随時更新され、在庫数も自動的に変動するように。各店舗や倉庫からも同じ情報にアクセスできるので、検索すれば全体の在庫状況が一目でわかり、お客様への在庫照会の案内もスムーズになりました。また、修理を希望するお客様がレシートを紛失していても、販売履歴から購入日がわかるため、保証期間を調べて対応することも可能になりました」

さらに、バーコードスキャナを導入し、uERPのシステムと連携させることで、棚卸し業務の効率化を図りました。

「商品のバーコードを読み込めば、登録した商品情報と紐付き、在庫数として反映されます。ひたすらバーコードを読み込むだけの単純作業なので誰でも簡単にできますし、手で数えるよりも確実。ヒューマンエラーの防止にもつながりました」

作業時間は約30時間減の7時間ほどにまで圧縮。3カ月に1度、お店を開けながら2〜3週間かけて行っていた棚卸し業務が、毎月1日、店舗を閉めて集中して済ませられる業務へと大きく変わりました。

「売れ筋を把握するタイムラグが短くなり、仕入れの数量、新商品の売れ行きを見立てる判断材料としても役立っています」

システム導入によって実現したこまめな棚卸しで情報の精度が上がり、顧客のニーズに合った商品の調達を実現。商機を逃さず、利益を拡大することが可能になっています。

「ツールを触ってみたらおもしろかった」担当者がIT化を牽引

uERPの運用にあたって重要なのが、各商品の基本情報の登録です。担当に任命された山内さんは、67社の取引先と商品、販売・修理などの商品タイプ、内部参照用の商品番号、バーコード、カテゴリ、写真、販売価格といった細かな項目の地道な登録作業に取り組みました。今では山内さんだけでなく、販売や事務を担うメンバーもシステムを使いこなせるようになっています。

「同じ商品でも複数の企業から仕入れている場合は、企業情報と紐付けて一つ一つ登録しています。全くのゼロからでは大変だったと思いますが、最初の登録作業はシステム会社の方がサポートしてくれたので、私は二重登録がないか整理するところから始めました。しっかり整えたら後は誰が検索しても商品ごとの流れが見えるようになります。1年ほど腰を据えて、一つ一つの商品情報を丁寧に仕上げていきました」

新商品の発売時期など、多い時はまとめて100アイテムほどの登録作業をするそうですが、今ではすっかり慣れたとのこと。

「もともとパソコン操作が得意なわけでもないし、スマートフォンデビューも3年前です。でも、やってみたら意外と楽しめました。店舗の現場で、棚卸しの負荷やお客様をお待たせする申し訳なさを実感していた分、やり遂げて得られる成果に大きなメリットを感じられたからかもしれません。」

ツールの運用を牽引しながら現場の声を拾い、不具合があった時にはシステム会社のサポートを得ながら改善を続けてきたそうです。

「検索窓はシステム会社の方に相談して実現したものです。導入後にシステムを触る現場のメンバーから、『品番の方が探しやすい』『商品名の方が検索しやすい』といった意見をもらい、反映しました。色々な検索方法で個別商品ページにたどり着けるようにしてもらったんです。これはかなり重宝しています。全ての課題を一度に解決しようとするのではなく、小規模事業者等IT導入支援事業やその他の助成金も活用し、現場の声を丁寧に拾いつつ、段階的に必要な機能を追加していったことが、会社にとって最適なシステムの導入につながったと思います」

社内に専門部署・人材などのリソースがなくとも、意欲的な社員がシステム会社のサポートを活用すれば、業務改善への道は開かれます。IT化による仕事の効率化は、社員の負担を軽減するだけでなく、素早く的確な経営判断を可能にし、会社の経営力を強化する追い風になっています。

会社概要
会社名:株式会社もりお・沖縄
代表者:代表取締役 嘉数智絵
所在地:904-2163 沖縄県沖縄市大里1-10-38
TEL:098-938-6560
事業概要:自転車・玩具 卸小売業
従業員数 5名
平均年齢 39歳

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